福井 美余 先生

パーソナルメイクアドバイザー/一般社団法人日本パーソナルメイク協会代表

日本パーソナルメイク協会
http://personal-make.com/

講義内容内面からの魅力を最大限に引き出すメイク方法

【対談】 2017MUJビューティキャンプ講師 福井美余 × ミス滋賀 山口成美

福井:ナルミさんにとって、お化粧はどんなものですか?

山口:魔法にかかるような瞬間です。私はずっとバスケットをしていて、同じ年の子たちがお化粧をしているのが、とても羨ましかったです。私はずっと化粧には縁がありませんでしたが、家が美容院なので。

福井:お母さんが美容師さん?

山口:父が美容師で、母がアシスタントで入っていました。やっぱり美容師さんを見てると格好良くて、される人もだんだん表情が変わっていくのがとても楽しくて。先生もメスを入れない整形と言っていたので、本当にそうだと思いました。私も今は化粧をしてるので、魔法にかかってるような気持ちです。

福井:しない日はありますか。

山口:ありますね。キャンプの時は常にしてます。毎日メイクの研究の積み重ねです。みんなの真似をしたり、友達に教えてもらったりして、今やっと自分らしくできるようになったと思います。

福井:自分らしいメイクが見つかりましたか。

山口:そうですね。ミスユニバースと自分らしさが重なったのが、今のこのメイクだと思います。

福井:とても上手ですね。元気良さも出て、魅力が活かされてますよね。今日受け てみて、どうでしたか?

山口:そうですね。私の顔はキリッとして、目も切れ長なので、フェミニン系は合わないと思ってましたが、今日の講義を聞いて挑戦してみようと思いました。

福井:今日の衣装はフェミニンだから、丸い眉毛にしたり、丸い目にしたり。衣装はいつも女性らしい感じですか?

山口:今日はちょっとクールでカッコイイ女性を意識しました。

福井:とても素敵なドレスですね。眉毛だけ丸くしてみたらいいんじゃないですか。目はオーラ感を出して。

山口:眉毛の丸みを出すのがとても難しいです。丸みは左右対称にならなかったりして難しいです。

福井:そうですね。紙に眉毛を左右対称に描くと上手になりますよ。ここに字を書いてるのと、顔に描くのって一緒なんです。

山口:そうですか、やってみます。

福井:ユニバースが終わったら、一番の最終目標は何ですか?

山口:最終目標はモデルです。私はモデルで、人前に出て見せる側ですが、ヘアメイクをされたら楽しくなりますよね。それを今度は美容師になって、人に笑顔や幸せ、女性の楽しみや魅力を実感してもらって、世界中の人々にもっと美に興味を持ってもらう。そんなモデル兼美容師になりたいと思っています。

福井:どちらもいいですね。素敵です。活動は海外でもしたいですか?

山口:したいです。私は新しいものやチャレンジすることが好きで、失敗しても自分か成長できるので、その積み重ねを経て、プロの美容師やメイクアップアーティストになりたいです。

福井:海外はどこがいいですか?

山口:ニューヨークです。ゴシップガールという海外ドラマが好きで、私もあんな生活を送りたかったんです。

福井:行けますよ、琵琶湖からセントラルパーク。行きましょう。それでまた琵琶湖に戻って来て、日本に海外の美を、日本の美を海外に発信していくこともできるし、面白いですよね。

山口:そうですね。日本のメイクは一定で変化や面白みがないと思います。

福井:流行ると皆、同じ顔にしてしまいますよね。自分の個性を活かしたり、自分が好きなものをメイクでちゃんと表すことができたらいいですよね。

山口:海外に行くと人それぞれ違うので、面白くてとても興味があるんですが、日本は同じですよね。私は将来トップに立った時に、それを変えたいと思っています。

福井:いいですね。先日、外国の人がとてもきれいなターコイズブルーのライナーをひいていて、その人らしさが活かせていいと思ってたので、そういう人が増えるといいですね。

山口:いいですよね。皆同じ形だとつまらないですよね。

福井:個性を大事にすることが、お化粧ではとても大事な部分だと思います。

福井:今日のテキストはどうでしたか?

山口:私すごい乾燥肌なんです。毎日パックしたり、肌にいいものを取り入れたりしてるんですが、冬だけじゃなくて、夏も乾燥するようになってきました。どうして乾燥するのかと思ったら、お風呂から上がった時の温度の差で乾燥が悪化していくんだと分かりました。とても悩んでいたので、今日それが解けて良かったです。

福井:解消できましたか。

山口:はい。今日からやってみます。大会も近いので、出来るだけ綺麗な肌でいたいし、乾燥もしたくないです。

福井:朝、洗顔はどうしてますか?

山口:ぬるま湯で洗ってるだけですね。

福井:では、朝はもう洗わない。起きたらコットンに化粧水をつけて拭き取ってください。その後いつも通りのスキンケアでいいです。

山口:寝てる時に汗をかくから、1回洗い流して化粧水をつけたほうがいいと思ってたんですが。

福井:化粧水で拭き取るぐらいで十分です。

山口:そうなんですね。どうして洗ってはいけないんですか?

福井:洗うと水分の中に自分のお肌の潤いが流れて出てしまいます。乾いているのにそれを やると、さらにパサパサになるので、化粧水だけでいいです。私はもう16年、毎朝洗顔していません。

山口:ずっと化粧水で拭き取ってるだけですか?

福井:はい。最初は抵抗感ありましたが、そのほうが肌にいいと聞いて。ニキビができなくなりました。

山口:私最近、肌荒れがひどくて。ここの荒れてるのもそうなんです。

福井:治りますよ。自分で潤すと自分の生まれ変わるスピードが整います。乾くと28日間 で肌か生まれ変わらなくなってしまいます。

山口:そうなんですね。跡が残ってしまって、朝もここだけ集中的に水で流したりしてますが、化粧をするとまた菌が入ったりするじゃないですか。

福井:ビタミンC使ってますか?美容液とかで。

山口:使ってないです。ただ普通に化粧水だけで。

福井:ビタミンCの美容液を塗るといいですよ。美白も出来るのでニキビ跡も薄くなります。ビタミンCはニキビなどの脂を抑えてくれるんです。ドクター石井がいいですよ。普通 のビタミンC剤は酸性で、すごく肌が乾きますが、ドクター石井のものは保湿効果のあるビ タミンCが入ってるんです。だから、今使ってるのとブレンドしてもいいですよ。上から手 で塗れば。もう一瞬で良くなる。オバジのビタミンCが、とにかくいいと思いますね。ハイ チオールCもいいですよ。

山口:ドリンク剤もいいんですか?

福井:ドリンク剤は糖分が入ってるので、それがニキビには負担になることがありますよね。まだ若いからニキビとかの悩みは、出てきますよね。

山口:10代はまだやっぱり成長する時期ですね。だからダイエットするのにご飯を抜いた ら、今度は女性ホルモンが乱れてしまって、肌にも出てきやすくなるんですよね。

福井:地方大会の時と比べて変わりました?

山口:地方大会に比べて変わりましたね。こっちに来てまた2キロ落としました。

福井:食べながら?

山口:食べながらです。でも、今までよりは量を減らしています。ウォーキングもスピーチもダンスも人と差をつけたいので、もう鏡から離れないですね。

福井:差は実力の差?自分の良さを見せたいということですか。

山口:自分の良さです。ミスユニバースになると、皆似たようなメイクやファッションになるので、見せ方で自分らしさ、相手との差をどれだけあけるか。それを毎日考えています。

共同生活なので、お風呂が唯一の一人の時間で、お風呂場の鏡で自分と向き合って、表情の作り方を練習しています。笑顔やクールな表情。クールでも口角の上げ方によって印象が変わりますよね。

福井:本当ですね。ウォーキングしてても。

山口:はい。ウォーキングはカジュアルと水着とドレスがあるんですが、3パターン変えないといけないので。歩き方もそうですが、やっぱり表情が一番大事だと思います。

福井:メイクも全部自分でしますか?

山口:当日はスタイリストさんがついてくださるんです。明後日、事前審査会があるんですが、自分でヘアメイクを施すんです。もう日にちがないので、鏡の前でずっと立って表情の練習をしています。

福井:お化粧もちょっと変化つけないとね。

山口:最近はスモーキーアイの練習をしています。

福井:それはドレス用?

山口:カジュアルと水着はこれでいきます。ドレスになる時だけは、まだ研究中です。スモーキーアイは難しいので、どうやってきれいなグラデーションやアイホールの使い方をするか考えています。

福井:衣装は決めましたか?

山口:そうですね。黄色かシルバーのドレスです。

福井:シルバーだったらグレイがいいですね。黄色の時は濃いめのブラウンがいいと思います。やっぱりカラーを揃えたほうがバランスが良いので。今日はマットですよね?

山口:マットです。もうずっとマットでいこうと思っています。

福井:一部分だけ光らせてあげると、マットさが活きると思いますよ。下瞼のここだけグリッターを入れると、上のマットがより引き立ちます。近くに真逆のものを持ってくると、引き立つんですよ。メイベリンとかのシャドウで構わないので、よりマットを上手に使いこなす。お化粧上手な人でもマット系は難しいので、それもちゃんと使いこなせる人だというのが活きますよね。簡単だから、皆パール感のあるものを使いますが、個性が出るからマットがいいと思いますよ。

山口:今日私ちょっと頑張ってスモーキーアイ目指して、マットを使ってみたんですが、何かアドバイスはありますか?

福井:いや、上手にできてるから、さすが美容学生さんだと思いました。さっきの理論で言うと、光る物を1ヵ所入れたら良いですよね。当日のリップはマットにするんですか。

山口:マットですね。

福井:チークはちょっと艶出したほうがいいかもしれませんね。

山口:先生もやっぱり最初は苦戦しましたか。

福井:私なんか苦戦しかしたことがなかった。

山口:秋田の方にメイクされた時に、両利きだと聞いて驚きました。

福井:両利きなんです。自分の顔も右は右で、左が左で描きます。メイクショーをする時に、会場の都合で右に立たないといけない時があるんですが、右でやってたらできるようになります。慣れですよ。

山口:私すごい不器用なんです。今も美容専門学校でワインディングの国家試験用のを練習するんですが、やっぱり成長しなくて。

福井:大丈夫ですよ。私は美容専門学校の美容師さんの卵を1000人ぐらい教えてきました。男性の美容師さんは自分でしないから、最初は感覚がつかめないけど、男性でもできるようになります。学校でユニバースの話題にならないんですか。

山口:なりましたね。

福井:オフィシャルHPとか、これ見てるんじゃないですか。

山口:母がよく見てます。

福井:お母さんは嬉しいと思いますよ。

山口:今、学校なので、見てない人たちが多いですね。

福井:学校を休んで来てるんですね。

山口:はい、2週間休んで来てるので、どうやって取り戻そうかと。

福井:やっぱりそれは夏休みに練習ですね。

山口:私はヘアメイクをしながら、まつエクの資格を取りたいです。まつエクしてる人たちにすごい憧れがあって。先生たちの時代はどうでしたか。

福井:まつエクなんて世の中にないし、ジェルネイルもない。当たり前ですが、携帯電話もなかったです。

山口:マニキュアって最初ワンカラ―から始めたんですか?

福井:ワンカラーから始めました。

山口:やっぱりネイルしてるのって楽しかったですか?

福井:楽しかったですね。ジェルネイルが出てきて、楽で爪も痛まないし。だからエクステもそういう意味では新しいものですね。

福井:キャンプに来て10日目ですね。自分の中で何か変わりましたか。

山口:ウォーキングとスピーチが一気に変わりましたね。意識も、自分を表現するテクニックも、全てが変わりました。プレトレーニングではメイクもファッションも全然自分らしくなかったです。私はこのままで大丈夫なのかと、鏡の前で毎晩問いかけて、自分でスピーチを構成したり、ウォーキングやポージングもどれだけ自分らしさが出せるかというのも研究したんですが難しくて。だけど6月が始まったら、もう自分しかいないし、自分との戦いだし。日にちを重ねていくごとに成長したのが自分でも実感できました。そしてウォーキングがまず変わりましたね。ウォーキングする時、手の振りが不自然だと言われていました。たくさんスタッフや先生にアドバイスをもらったんですが、練習しても自分らしさがなく、すごい悔しい思いをいっぱいしました。でも、だんだんできるようになりました。

福井:練習量が違う?

山口:そうですね。私は結構ストイックなので、自分の体を痛めつけるのがすごく好きです。ここのホテルにジムがあるので、毎晩行ってるんですが、走る量や、体幹を鍛えるトレーニングも増やしたりしています。レッスンで使う会場が開いてるので、そこで自主練する人たちもいます。

福井:さっきも練習してましたね。

山口:私はずっとジムで自分の体を作っています。ウォーキングは体幹が必要なので、体幹を鍛えるトレーニングや、歩く練習もしています。鏡はジムにいっぱいあるので、その前に立って練習します。今夜はヒールを履きながら、スタッフや同じファイナリストの人たちにウォーキングを見てもらいながら、アドバイスをもらいます。

福井:水着とドレスの時のウォーキングを全部変えるんですね。

山口:手の振りなど、全部違います。イブニングはエレガントさを出さないといけないんですが、私はフレッシュさが売りなので、イブニングだとどう表現したらいいのか困ります。それも瞬きの仕方だったり、口角の上げ方、1つの所作でも出るので、鏡の前で毎日研究ですね。

福井:イブニングの時は手をこう動かしたほうがいいとか。ゆっくり開けたほうがエレガントっぽい感じはしますよね。顔もゆっくり動かしたほうがいいです。大きいものってエレガントだったり、壮大な雰囲気ですね。今日も眉毛もオーラを出すときは長めって言いましたけど、あれと全く一緒ですよね。長いとか、ゆっくりとか、大きいっていうのは全部上品さにつながっていきますよね。だから動きも早い方がフレッシュだろうし。まだ若いのに偉いね。そんなに努力して。すごいね。

山口:負けず嫌いなんです。

福井:いいことですよ。

福井:キャンプで2週間過ごしますよね。ここから学んだことで、これからの人生で活かせそうなことはありますか。

山口:自分で幸せを掴みたいなら、何かを頑張らないと得られないし、自分を見せることを努力すること、その積み重ねがとても重要だと思います。46人のファイナリストの中で差をつけることが、どれだけ難しいことかも分かりました。自分が思っている以上に自分らしさが出なかったりするので、自分をどれだけ分かっているかが難しいところですね。

福井:自分を知るきっかけになりましたか?

山口:なりました。自分と向き合う時間がなかったので、今がいいきっかけです。18歳で滋賀大会を受けて、この場にいることはとても幸せですね。3年生の時にバスケットをしてて、体を引き締めたり、メイクの勉強をして、ヘアスタイルは毎日変えていました。通っていた高校が厳しくて、ファッションやオシャレができないので、分け目を変えたり、色つきのリップしかできなかったので、メイクをしてる女の子たちが羨ましかったです。今はもう自分がしたいことをして、自分らしいメイクもできてとても満足しています。

福井:1年ですごい変化じゃないですか?

山口:そうですね。バスケットしてた私はどこに行ってしまったのか。

福井:マインドはね、スポーツマンシップは残っていますね。礼儀正しいですよね。

山口:それだけが取り柄なんです。

福井:すばらしいことですよ。

山口:バスケは集団スポーツなので、1人が乱れると、チーム全体が乱れます。一つのミスがあったら、また次のミスにつながるので、怒られました。私は怒られてもニコニコしてて、逆に先生は怒られて嫌な顔をされるよりは、まだ笑顔のほうがいいって言っていました。怒鳴られても、一度も泣きませんでした。私はすごい粘り強くて、それを認められてキャプテンも務めました。でも私は体力がなく足が細いと怒られて、走り込みましたね。

福井:ある程度お肉がないとダメなの?

山口:ダメですね。

福井:ミスユニバースと逆ですね。

山口:そうです。滋賀大会の時、細くするのに必死でした。ほかのファイナリストたちはとても細くて女性らしいきれいなボディのラインが出てたので、私は持ち前の笑顔と目力でいくしかないと思いました。それが審査員にも届いたみたいです。

福井:あの時の元気の良さとか、笑顔感は目立ってましたよ。フレッシュが売りの人はなかなかいないですよね。きちんと自分をPRできていたところが、見ていてインパクトがありました。

山口:ありがとうございます。滋賀大会は9人でしたが、今は46人なので、その中で皆に染まらないようにしています。私は事前審査会と日本大会までは周りを一切に気にしません。

福井:自分をなるべく見つめて。

山口:はい。始まる前に私、耳栓をして自分の世界に入ります。もう自分だけだと思いながら、前を見てウォーキングしてポージングします。それが今の唯一の壁で、自分のいる空間です。

福井:よく、フィギュアスケートの選手が音楽をかけて聞こえないようにしていますね。


福井:今日、キーワードで結構『自分らしさ』が出てましたね。今回この本は大人の人たち向けの本なんですが、『自分らしさ』をキーワードにメイクやオシャレを通して気付いてもらえたらと思って書いたんですね。でも、世の中の女性たちは自分らしさをどうやって見つけていいかわからない人が多いの。やっぱり自分だけでビューティーキャンプをやるのはいいですね。鏡や写真で自分を見たりするのはとてもいいと思います。

山口:今この場に来て、たくさんの美を先生方に教えてもらうことで、もっと自分の良さや、魅力を引き出せる方法を自分のものにして、それを表現していくことがとても楽しいです。

福井:自分らしさを見つけられた方法で一番効果的だったのでは何ですか?人から褒めてもらうのは人から見て素敵なところじゃないですか。自分らしさは自分で自分を素敵だなと思える部分です。

山口:私は毎日違う服を着ることで、いろいろな自分が生まれてくるので、ヘアメイク・ファッションをしてる時が自分らしいです。

福井:日々それを変えて、どう感じますか?

山口:大人になったなと思います。メイクをする時に、今日はどんなメイクをしようというモチベーションも上がります。メイクの濃さや、ファッションを毎日変えていくことで、自分の中の美やセンスも磨かれます。今の自分が自分らしさだと思います。やっぱりヘアメイクすると、気持ちが変わるし、興味を持つ度合いも変わってくるので、毎日の変化が楽しくていい刺激です。

福井:一般女性にも伝えたいですね。皆もいろいろしましょうね。見つかるまでは一つに決めない方がいいですね。

山口:いろいろなことに興味を持って、違う自分を発見してほしいですね。私もフェミニンが合うのかなと思って、帰ってやってみようと思います。

福井:今日はとても楽しかったです。ありがとうございます。

山口:ありがとうございました。